中学のサッカー部とジュニアユースのいちばんの違いは、入り方・練習の量・費用です。サッカー部はその中学の生徒なら入れて、国の目安では練習は週11時間程度までです。ジュニアユースは小6でセレクション(入団テスト)を受けて入るクラブで、首都圏のクラブでは平日の夜に週3〜5日練習し、月会費は公式に出ている5クラブで8,500〜21,450円でした。笹川スポーツ財団の調査では、1年間の費用の平均は運動部のサッカーが9万2,517円、クラブのサッカーが25万4,130円です。上をめざして毎日のように練習したいならジュニアユース、学校の友だちとサッカーを続けたい、費用をおさえたいならサッカー部が合います。
この記事では、スポーツ庁・文部科学省の部活動のガイドライン、日本サッカー協会(JFA)と日本中学校体育連盟(中体連)の大会の要項、笹川スポーツ財団の調査、首都圏のジュニアユースの公式サイトをもとに、2つの違いと選び方を表にまとめました。部活動の地域展開で、休日の部活が地域のクラブへ移っていく話もあわせて書いています。
この記事でわかること
- 違いの全体:入り方・練習時間・費用・大会・指導者・高校進学の違いが、1つの表で分かります。
- どっちを選ぶか:子どもの目標と家庭の事情から、どちらが合うかの目安が分かります。
- これからの変化:休日の部活が地域のクラブへ移る「地域展開」で何が変わるか、途中で替えるときの手続きが分かります。
部活とジュニアユースの違いとは
中学のサッカー部は学校の活動で、ジュニアユースは選考で選ばれた選手が学校の外で練習するクラブです。
どちらもJFAに「第3種」として登録するチームで、同じ中学生年代のサッカーです(JFA 選手・チーム登録)。違うのは、誰が運営し、誰が入れるかです。サッカー部は中学校が運営し、その学校の生徒が入ります。ジュニアユースは、Jリーグのクラブの下部組織や地域の街クラブが運営し、セレクションに合格した選手が入ります。ジュニアユースそのものの仕組みや費用、選び方は、ジュニアユースとは?費用・練習・選び方の解説にまとめています。
中学生のサッカーの入り口は3つ
いまの中学生のサッカーの入り口は、学校のサッカー部、地域クラブ活動、ジュニアユースの3つです。
国は、休日を中心に中学校の部活動を地域のクラブなどへ移す「地域展開」を進めています。そこで生まれる部活の受け皿のクラブを、国は「地域クラブ活動」と呼んでいます。
| 入り口 | 運営 | 入り方 | ねらい |
|---|---|---|---|
| 学校のサッカー部 | 中学校 | その学校の生徒なら入部できる | 学校の教育活動の1つ |
| 地域クラブ活動 | 市区町村や地域の団体 | 市区町村が認定したクラブは選抜をしないで、希望する生徒を受け入れる | 部活の受け皿。休日の活動から移っている |
| ジュニアユース | Jクラブ・街クラブ | 小6でセレクションを受けて合格する | 競技の力を伸ばす |
スポーツ庁・文化庁・文部科学省「部活動改革及び地域クラブ活動の推進等に関する総合的なガイドライン」(令和7年12月)、首都圏20クラブの公式サイト(2026年10月24〜25日に確認)から作成
国のガイドラインはクラブを分けている
国のガイドラインは、部活の受け皿の地域クラブ活動と、競技力を上げるためのクラブを分けて考えています。
2025年12月に出た国のガイドラインは、市区町村が地域クラブ活動を認定する仕組みをつくり、その目的の1つを「競技力向上を主目的としたチーム・スクール等との区別」としています(部活動改革及び地域クラブ活動の推進等に関する総合的なガイドライン)。認定の要件には、選抜をしないこと、できるだけ安い参加費にすることが入っています。認定されていない地域クラブ活動にも、要件に準じた活動が求められています。セレクションで選手を選ぶジュニアユースは、この地域クラブ活動とは別のものです。
部活とジュニアユースの違いを表で比べる
違いが大きいのは、入り方・練習の時間・費用・出られる大会の4つで、指導者や高校進学にも差があります。
部活の側は学校によって差が大きいので、国の決まりと調査の数字で書いています。ジュニアユースの側は、当サイトが首都圏20クラブの公式サイトで確かめた内容です。
| 比べること | 中学のサッカー部 | ジュニアユース |
|---|---|---|
| 入り方 | その中学の生徒なら入部できる | 小6でセレクションを受けて合格する |
| 練習の時間 | 国の目安は平日2時間・休日3時間程度、週11時間程度まで | 平日の夕方〜夜(18時前後〜20時半ごろ)に週3〜5日と土日 |
| 練習の場所 | 自分の中学校 | クラブのグラウンドや借りた施設 |
| 1年間の費用 | 調査の平均で9万2,517円(運動部のサッカー) | 調査の平均で25万4,130円(クラブのサッカー) |
| 主な全国大会 | 全国中学校サッカー大会・高円宮杯U-15 | 日本クラブユース選手権(U-15)・高円宮杯U-15 |
| 指導者 | 学校の先生や部活動指導員・地域の指導者 | クラブのコーチ |
| 上の年代 | 高校は受験して進む | クラブによってユース(U-18)がある |
部活動のガイドライン(令和7年12月)、笹川スポーツ財団「中学生のスポーツ活動と保護者の関与に関する調査」(2025年1月調査)、JFAの大会要項、首都圏20クラブの公式サイト(2026年10月24〜25日に確認)から作成
下の節で、1つずつ数字と出典を見ていきます。
指導者の違い
サッカー部は学校の先生や部活動指導員が教え、ジュニアユースはクラブが雇うコーチが教えます。
国のガイドラインは、地域クラブ活動の認定の要件に、登録制度で登録された指導者による指導と、日本版DBS(性犯罪歴の確認の仕組み)も使った不適切な行為の防止を入れています。学校の部活では、先生のほかに部活動指導員や地域の指導者が教える形もあります。ジュニアユースのコーチの資格や人数はクラブごとに違うので、練習会や説明会で、どのコーチがどの学年を受け持つかを聞いておきます。
練習の時間と日数の違い
サッカー部は国の目安で週11時間程度までで、ジュニアユースは平日の夜に週3〜5日練習します。
練習の量は、子どもの1週間の過ごし方をいちばん大きく変えます。
部活は国の目安で週11時間程度まで
国のガイドラインは、部活動の練習を平日2時間・休日3時間程度、週11時間程度までとしています。
ガイドラインは、週2日以上の休養日を設け、1日の活動時間は長くとも平日2時間程度、休日3時間程度、週当たり11時間程度の範囲内とするよう求めています(部活動のガイドライン)。
この目安は、日本体育協会(いまの日本スポーツ協会)が2017年12月に出した「休養日を少なくとも1週間に1〜2日設けること」「週当たりの活動時間の上限は16時間未満が望ましい」という研究のまとめを踏まえています。スポーツ庁は、練習のしすぎがけがや燃え尽きの危険を高めると説明しています(スポーツ庁 運動部活動のガイドラインのFAQ)。
ジュニアユースは平日の夜に週3〜5日
当サイトが練習の日程を確かめた首都圏7クラブでは、平日の夜に週3〜5日練習し、土日は試合が中心でした。
練習は18時前後から始まり、20時半〜21時ごろに終わります。学校から帰って食事をとり、夕方に家を出て、夜に帰ってくる生活です。クラブごとの練習日と時間は、ジュニアユースの1週間の表にまとめています。国のガイドラインの週11時間程度の目安は、学校部活動と地域クラブ活動について書かれたもので、セレクションで選手を選ぶクラブの練習時間の決まりとしては書かれていません。
1週間の時間を比べる
当サイトの計算では、平日に週4日2時間半練習するジュニアユースは、平日だけで週10時間になります。
練習が18時から20時半までなら1回2時間半で、週4日で10時間です。ここに土日の練習や試合が加わります。部活は国の目安で、平日と休日を合わせて週11時間程度までです。
| 区分 | 平日 | 休日 | 1週間 |
|---|---|---|---|
| サッカー部(国の目安) | 1日2時間程度 | 1日3時間程度 | 11時間程度・休養日は週2日以上 |
| ジュニアユース(計算の例) | 18時〜20時半を週4日で10時間 | 土日の練習や試合 | 平日だけで10時間+土日 |
部活動のガイドライン(令和7年12月)、首都圏7クラブの公式の練習日程(2026年10月24日に確認)から当サイトで計算。練習の日数と時間はクラブと学年で違います
両方に出るときは通算で数える
国のガイドラインは、部活と地域クラブ活動の両方に出る生徒は、合わせた時間で週11時間程度にするよう求めています。
ガイドラインは、平日は学校の部活、休日は地域クラブ活動という形を例に挙げ、両方に参加する場合も「参加する活動全体を通算した週当たりの活動時間」を11時間程度の範囲内とする必要があると書いています。
費用の違い
1年間の費用の平均は、調査で運動部のサッカーが約9万円、クラブのサッカーが約25万円でした。
ジュニアユースは会費が毎月かかるので、3年間で見ると差が大きくなります。
調査では年9万2,517円と25万4,130円
笹川スポーツ財団の調査では、1年間の費用の平均は運動部のサッカーが9万2,517円、クラブのサッカーが25万4,130円でした。
この調査は、中学生を第1子にもつ保護者3,136人に2025年1月にインターネットで聞いたものです。サッカーの回答は運動部が128人、スポーツクラブが46人です(笹川スポーツ財団 中学生のスポーツ活動と保護者の関与に関する調査)。
| 区分 | 1年間の費用の平均 | 回答した人数 |
|---|---|---|
| 運動部のサッカー | 9万2,517円 | 128人 |
| スポーツクラブのサッカー | 25万4,130円 | 46人 |
| 運動部(全種目) | 5万857円 | ― |
| スポーツクラブ(全種目) | 15万5,799円 | ― |
笹川スポーツ財団「中学生のスポーツ活動と保護者の関与に関する調査」(2025年1月調査)の部活動・スポーツクラブの費用総額の表
財団は、金額の個人差が大きく一部に高額な例があるので「平均値の解釈には慎重を要する」と書いています。ジュニアユースだけを集めた数字ではないので、目安として見てください。
この平均を3年分にすると、運動部のサッカーは約28万円、クラブのサッカーは約76万円で、差は約48万円になると当サイトで計算しました(9万2,517円と25万4,130円をそれぞれ3倍した額)。
ジュニアユースの会費の実例
首都圏で会費を公式に出している5クラブの月会費は、8,500〜21,450円でした。
5クラブは柏レイソルU-15・南葛SC U-15・町田JFCジュニアユース・FC川崎CHAMPジュニアユース・東急SレイエスFCで、当サイトが2026年10月25日に各クラブの公式サイトで確かめた額です。ほかに入会金が9,000〜10,000円、年会費が8,500〜16,500円かかります(どちらも公式に額が出ているクラブだけ)。年会費まで出ている柏・南葛・町田JFC・FC川崎CHAMPの4クラブの会費を当サイトで3年分足すと、約33万〜72万円でした。ユニフォーム代、遠征や合宿の費用、練習場までの交通費は別です。クラブごとの会費の表と計算のしかたは、ジュニアユースの費用と月謝にまとめています。
地域クラブ活動の参加費
部活の受け皿の地域クラブ活動は、市区町村が認定するときの要件に「できるだけ安い参加費」が入っています。
国のガイドラインは、参加者が払う額が自治体ごとに大きくばらつかないよう、国が金額の目安を示すとしています。経済的に苦しい家庭の生徒への支援は「確実に措置を行うことが必要」とも書いています。実際の参加費は自治体ごとに違うので、住んでいる市区町村の案内を確かめてください。
出られる大会の違い
サッカー部は中体連の全国中学校サッカー大会、ジュニアユースはクラブユースの大会がおもな目標です。
冬の高円宮杯U-15は、部活もクラブも同じトーナメントで戦います。
| 大会 | 2026年の日程 | 出場 | 出られるチーム |
|---|---|---|---|
| 全国中学校サッカー大会 | 8月18日〜23日(広島) | 32チーム | 中学校のチームと、条件を満たした地域クラブ活動のチーム |
| 日本クラブユースサッカー選手権(U-15) | 8月14日〜24日 | 48チーム | 日本クラブユースサッカー連盟に加盟したクラブ |
| 高円宮杯 JFA 全日本U-15サッカー選手権 | 12月12日〜27日 | 32チーム | 第3種に登録したすべてのチーム(部活もクラブも) |
JFA 第57回全国中学校サッカー大会・第41回日本クラブユースサッカー選手権(U-15)大会・高円宮杯 第38回全日本U-15サッカー選手権大会の大会要項(2026年11月1日に確認)
全国中学校サッカー大会
全国中学校サッカー大会は、中体連とJFAが開く中学校のチームの全国大会で、2026年は32チームが出ました。
2026年の第57回大会は、8月18日〜23日に広島県で開かれました(JFA 第57回全国中学校サッカー大会)。中学校のチームのほかに、日本中体連の特例で2023年4月からは、条件を満たした地域クラブ活動のチームも出られます。
ただし、要項は、運営するクラブのU-15チームがクラブユース連盟に加盟していないことを条件にしています。クラブユース連盟に加盟しているクラブからは、どのU-15チームも出られません。地域クラブ活動のチームで出る生徒は、在籍する中学校のチームからは出られず、その逆も同じです。
予選の出方は都道府県で違います。千葉県小中学校体育連盟サッカー専門部の2026年度の決まりでは、地域クラブ活動のチームは原則として支部大会から出て、JFAの審判資格を持つ審判員を2人以上連れていく必要があります(千葉県小中学校体育連盟サッカー専門部 令和8年度 地域クラブの参加資格)。
日本クラブユースサッカー選手権(U-15)
日本クラブユースサッカー選手権(U-15)は、クラブユース連盟に加盟したクラブの全国大会です。
2026年は8月14日〜24日に、全国9地域の代表48チームが出ました。出るには、JFAの第3種への登録に加えて、日本クラブユースサッカー連盟への加盟登録が要ります。要項は、選手がほかのクラブや中学校のサッカー部に二重に登録されていないことを条件にしています(JFA 第41回日本クラブユースサッカー選手権(U-15)大会)。
部活もクラブも出る高円宮杯U-15
高円宮杯U-15は、第3種に登録したすべてのチームが参加できる大会で、部活とクラブが同じ大会で戦います。
2026年は12月12日〜27日に、9地域から選ばれた32チームで日本一を決めます(JFA 高円宮杯 第38回全日本U-15サッカー選手権大会)。2025年は名古屋グランパスU-15が優勝しました。
入り方と選考の違い
サッカー部はその学校の生徒なら入れますが、ジュニアユースは小6でセレクションを受けて合格する必要があります。
入れるかどうかの差は、小学生のうちに準備を始めるかどうかにつながります。
ジュニアユースは小6でセレクション
当サイトが調べた首都圏20クラブは、どこも小学6年生でセレクションをしています。
Jクラブの下部組織では、募集人数を「若干名」とするクラブもあります。時期は小6の4〜7月が中心です。申し込みに今のチームの承諾が要るクラブ、練習場まで決まった時間内で通えることを条件にするクラブもあります。日程と当日の内容はジュニアユースのセレクションの解説、Jクラブの年代ごとの選考はJリーグの下部組織の入り方にまとめています。
部活は初心者でも入りやすい
笹川スポーツ財団の調査では、サッカーは学校の部活のほうが「初心者でも加入しやすい」と受け止められています。
調査は、学校の部活と地域のクラブのそれぞれについて、「初心者の中学生でも加入しやすい」か「経験者の中学生でないと加入しづらい」かを保護者に聞きました。回答した保護者は3,136人です。財団のまとめでは、学校の部活は野球・サッカー・バスケットボール・バレーボール・卓球の5種目で「初心者でも加入しやすい」が3〜4割に達し、地域のクラブではサッカーを含む4種目で「経験者でないと加入しづらい」が「加入しやすい」を上回りました。中学からサッカーを始める子には、部活が入り口になりやすいということです。
高校進学への影響
国は、高校入試で部活と地域クラブ活動の扱いに差が出ないよう求めていますが、ジュニアユースの扱いは書いていません。
高校でサッカーを続ける道は、部活からもジュニアユースからもあります。
国が高校入試について求めていること
国のガイドラインは、高校入試で学校部活動と地域クラブ活動の扱いに差が出ないよう十分に留意するよう求めています。
ガイドラインは、部活や地域クラブ活動に入っていないこと、途中でやめたこと、ほかの活動に移ったことだけを理由に不利に扱うのは適切でない、とも書いています。高校には、部活や地域クラブ活動を評価するかどうか、どう評価するかを、入試の実施要領やホームページで分かりやすく示すよう求めています。ジュニアユースの活動をどう扱うかは、志望校の入試の要項や説明会で確かめてください。
高校でサッカーを続ける道
高校年代は、高校のサッカー部とクラブのユース(U-18)の2つの道があり、どちらからでも進めます。
ジュニアユースの選手は、同じクラブのユースへ上がる道のほかに、高校のサッカー部へ進む道があります。ユースへの昇格は全員ではありません。中学のサッカー部の選手も、中3でクラブのユースのセレクションを受けられます。ユースと高校のサッカー部の違いは、Jリーグの下部組織の解説で比べています。
部活とジュニアユース、どっちを選ぶか
上をめざして練習量をとりたいならジュニアユース、学校中心の生活や費用を大事にするならサッカー部が合います。
どちらが上ということではなく、子どもの目標と家庭の事情で決まります。下の表は、この記事で見た違いから作った目安です。
| こんなとき | 合いやすいほう | 理由 |
|---|---|---|
| ユースやプロをめざして、週11時間を超える練習もしたい | ジュニアユース | 平日の夜に週3〜5日と土日の練習がある |
| 中学からサッカーを始める | サッカー部 | 選考がなく、初心者でも入りやすいと受け止められている |
| 1年間の費用をおさえたい | サッカー部 | 調査の平均で年9万2,517円と25万4,130円の差がある |
| 学校の友だちと同じチームでやりたい | サッカー部 | 同じ中学の生徒でチームをつくる |
| 夜の送り迎えや通う時間がとれない | サッカー部 | 練習場所が自分の中学校 |
| 中体連の全国大会に出たい | サッカー部 | クラブユース連盟に加盟したクラブからは出られない |
この記事で引いた部活動のガイドライン(令和7年12月)、笹川スポーツ財団の調査(2025年1月)、JFAの大会要項、首都圏20クラブの公式サイトから当サイトで作成
ジュニアユースが合う子
ユースやプロをめざし、平日の夜の練習と週末の試合を3年間続けたい子には、ジュニアユースが合います。
練習の量が多く、クラブによっては上にユース(U-18)があります。ユースへ上がれるのは選ばれた選手だけで、上がれなかった選手は高校のサッカー部やほかのクラブのユースへ進みます。そのぶん、会費と送り迎え、夜の帰宅が3年間続きます。セレクションは小6の春から夏が中心なので、小5のうちに練習会の日程を見ておくと間に合います。
サッカー部が合う子
中学からサッカーを始める子、勉強やほかの活動と両立したい子、費用をおさえたい家庭には、サッカー部が合います。
国の目安で練習は週11時間程度までなので、夜の時間を勉強に使えます。サッカー部で力をつけて、中3でクラブのユースや高校のサッカー部の選考を受ける道もあります。
部活の練習に足りない分は、選手登録をしないスクールの中学生クラスで補えます。部活と並行して通えるスクールの曜日と月謝は、中学生のサッカースクールの選び方で比べています。
決める前に確かめること
決める前に、進む中学校のサッカー部の様子と、通えるジュニアユースの練習日・会費・帰りの時間を確かめます。
学校によってはサッカー部が無かったり、休日の活動が地域クラブ活動へ移っていたりします。入学予定の中学校の説明会や市区町村の案内で確かめます。ジュニアユースは、練習会や説明会で練習の日数、テスト前に休めるか、遠征の費用を聞いておきます。首都圏のクラブは首都圏のジュニアユース一覧から探せます。
途中で替えるときと、これからの変化
サッカー部とジュニアユースに同時に選手登録はできないので、途中で替えるときは移籍の手続きが要ります。
休日の部活が地域のクラブへ移っていくので、3年間のうちに部活の形が変わることもあります。
両方には登録できない
JFAの規則では、1人の選手が2つのチームに同時に登録することはできません。
「サッカー選手の登録と移籍等に関する規則」の第3条が、重複登録を禁じています(JFA サッカー選手の登録と移籍等に関する規則)。日本クラブユース選手権(U-15)の要項も、ほかのクラブや中学校のサッカー部に二重に登録されていないことを出場の条件にしています。サッカー部とジュニアユースの両方で、選手として試合に出ることはできません。
替えるには移籍の手続き
部活からクラブへ、クラブから部活へ替えるときは、今のチームの登録を抜いて、新しいチームで登録し直します。
JFAの規則の第20条は、移籍を希望する選手は今のチームから登録を抹消され、新しいチームが登録を申請すると定めています。大会に出るには、締め切りまでに移籍を終える必要があります。たとえば千葉県小中学校体育連盟サッカー専門部は、2026年度の総合体育大会の選手登録の締め切りを5月31日とし、クラブチームから移籍する場合はこの日までに移籍を終えることとしています(千葉県小中学校体育連盟サッカー専門部 令和8年度 地域クラブの参加資格)。締め切りは都道府県と大会で違うので、替える前に学校かクラブに確かめます。
部活の地域展開で変わること
国は、2031年度までに休日の部活動を原則すべて地域へ移すことをめざしています。
この目標は、2025年5月16日に文部科学省へ手渡された実行会議の最終とりまとめに書かれています(文部科学省 2025年5月16日)。2025年12月のガイドラインは、2026〜2031年度を「改革実行期間」としました。休日のサッカー部の活動が地域クラブ活動へ移ると、指導者が地域の人に替わったり、参加費がかかったりすることがあります。進み方は自治体によって違います。
ガイドラインは、大会の参加資格を学校単位に限らず、地域クラブ活動のチームも出られるようにすることを大会の主催者に求めています。学校の部活の生徒に大会の交通費や宿泊費を補助している自治体には、地域クラブ活動の生徒にも同じように補助するよう求めています。部活の形が変わっても大会に出る道は残る方向ですが、どの大会にどう出られるかは、学校と市区町村の案内で確かめてください。
よくある質問
Q. 夏休みなどの長い休みも、部活は毎日ありますか?
A. 国のガイドラインは、長い休みの間に一定の期間のオフシーズンを設けるよう求めています(部活動のガイドライン)。実際の日程は学校ごとに決まるので、部活の年間計画で確かめます。ジュニアユースの夏の合宿や遠征の有無は、クラブの説明会で聞いておきます。
Q. 平日の大会に地域クラブ活動から出ると、学校は欠席になりますか?
A. 出席扱いにできます。国のガイドラインは、平日の大会に地域クラブ活動から出る生徒も、学校の部活から出る場合と同じように学校を出席扱いにできることに留意するよう書いています。扱いは在籍する学校に確かめます。
Q. 全国中学校サッカー大会には、何年生まで出られますか?
A. 2026年の第57回大会は、2011年4月2日以降に生まれた選手に限っていて、中学3年生までが出られます(JFA 第57回全国中学校サッカー大会)。年齢の決まりは毎年の要項で確かめます。
Q. 地域クラブ活動での様子は、高校入試の調査書に書かれますか?
A. 国のガイドラインは、調査書に活動歴や大会成績だけでなく、活動からうかがえる長所や意欲を書く工夫が望ましいとしています。地域クラブ活動の運営団体は中学校と情報を共有することがあり、高校と直接やりとりすることは想定されていません。
Q. 中1の途中から部活をやめてジュニアユースに入れますか?
A. クラブが中1・中2の選手を募集していれば入れます。当サイトが調べた首都圏20クラブはどこも小6でセレクションをしているので、中1・中2の募集があるかは各クラブの公式サイトで確かめます。入るときは、部活の登録を抜いて新しいクラブで登録し直す移籍の手続きが要ります。
Q. 部活でもユースや強い高校に進めますか?
A. 進めます。クラブのユース(U-18)のセレクションは中3で受けるもので、FC東京U-18の2027年度加入のセレクションは現中3が対象です。今のチームがある選手はチームの代表者が署名した受験承諾書を出し、チームに入っていない選手は要りません(FC東京 U-18セレクション)。
参考情報
– 部活動改革及び地域クラブ活動の推進等に関する総合的なガイドライン(令和7年12月)|スポーツ庁・文化庁・文部科学省 – 運動部活動の在り方に関する総合的なガイドライン FAQ|スポーツ庁 – 地域スポーツ・文化芸術創造と部活動改革に関する実行会議 最終とりまとめの手交(2025年5月16日)|文部科学省 – 中学生のスポーツ活動と保護者の関与に関する調査|笹川スポーツ財団 – 選手・チーム登録|日本サッカー協会 – サッカー選手の登録と移籍等に関する規則|日本サッカー協会 – 第57回全国中学校サッカー大会 大会概要|日本サッカー協会 – 第41回日本クラブユースサッカー選手権(U-15)大会 大会概要|日本サッカー協会 – 高円宮杯 第38回全日本U-15サッカー選手権大会 大会概要|日本サッカー協会 – 令和8年度 地域クラブの参加資格について|千葉県小中学校体育連盟サッカー専門部 – 2027年度加入 U-18セレクションのお知らせ|FC東京


