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プレミアリーグの日本人選手一覧【2026-27】9人の今季と歴代の記録、CL・ELの日本人

プレミアリーグの日本人選手一覧【2026-27】9人の今季と歴代の記録、CL・ELの日本人

2026-27シーズンにプレミアリーグのクラブに籍がある日本人選手は10人で、そのうち今プレミアリーグでプレーしているのは8クラブの9人です。リバプールの遠藤航選手、クリスタル・パレスの鎌田大地選手と冨安健洋選手、ブライトンの三笘薫選手、リーズの田中碧選手、アストン・ヴィラの鈴木彩艶選手、イプスウィッチの前田大然選手、ハル・シティの守田英正選手、コヴェントリーの坂元達裕選手です。トッテナムに籍がある高井幸大選手は、ベルギーのシント=トロイデンへ期限付きで移籍しています。歴代では、2002年に稲本潤一選手が日本人で初めてプレミアリーグのリーグ戦に出場しました。リーグ戦の通算得点の最多は三笘選手、最多出場は吉田麻也選手で、プレミアリーグで優勝した日本人は4人います。

この記事では、プレミアリーグ公式、UEFA公式、クラブ公式の発表、報道、集計サイトをもとに、今季の日本人選手の一覧と出場、2026年夏の移籍、歴代の選手と記録、チャンピオンズリーグ(CL)とヨーロッパリーグ(EL)の日本人を表で整理します。あわせて、2011年から2025年までマンチェスター・ユナイテッド公式の日本語サイトの翻訳を担当したスポーツ翻訳者の菅野さんに、日本人選手の見方を聞きました。

この記事でわかること

  • 今季の一覧:2026-27シーズンにプレミアリーグでプレーする日本人9人のクラブ・加入・出場が、2026年11月2日の時点で分かります。
  • 歴代と記録:2002年の稲本潤一選手から始まった歴代の日本人と、初得点・通算得点・最多出場・優勝の記録を整理しています。
  • 欧州の大会と見方:CL・ELの日本人とゴールの記録、試合の見どころ、日本で試合を見る方法が分かります。
目次

プレミアリーグの日本人選手とは

イングランド1部のプレミアリーグのクラブに所属してプレーする日本人選手のことで、今季は9人がプレーしています。

プレミアリーグは20クラブで争うイングランドの1部リーグで、毎年下位3クラブが2部に降格します。

世界トップのリーグでプレーする日本人

菅野さんは、プレミアリーグの日本人選手をひとことで「世界トップリーグでプレーする日本人」だと紹介します。

菅野さんがこの記事で必ず入れてほしいと話したのも、「プレミアリーグでプレーする日本人、それは世界トップのリーグでプレーする日本人」という点でした。リーグの仕組み、昇格と降格、ビッグ6と呼ばれる強豪は、プレミアリーグの仕組みとビッグ6の解説で扱っています。

ほかのリーグとの違いは強度

菅野さんは、ほかの欧州のリーグと比べたプレミアリーグの難しさを「強度」だと話します。

「プレーの強度、プレーのスピードが他のヨーロッパのリーグと比べても段違いにプレミアリーグの方がレベルが高い。レベルというよりも強度ですね。スピードもフィジカルの面もどちらも強度がプレミアリーグは高い」というのが菅野さんの見方です。日本人選手は、この強度の中で出場機会をつかむことが求められます。

2026-27シーズンのプレミアリーグの日本人選手一覧

2026-27シーズンは8クラブに9人がプレーしていて、トッテナム籍の高井選手を含めると10人です。

フットボールチャンネルは2026年8月22日、プレミアリーグの日本人選手が過去最多になったと伝えました(フットボールチャンネル)。クリスタル・パレスには鎌田選手と冨安選手の2人がいます。

8クラブに9人

一覧は、リバプール・パレス・ブライトン・リーズ・ヴィラ・イプスウィッチ・ハル・コヴェントリーの8クラブです。

イプスウィッチ・ハル・コヴェントリーの3クラブは2025-26に2部(チャンピオンシップ)から昇格したクラブで、今季は3クラブに日本人が1人ずつ所属しています。

選手クラブポジション加入前の所属
遠藤航リバプールMF2023年8月シュツットガルト(ドイツ)
鎌田大地クリスタル・パレスMF2024年7月ラツィオ(イタリア)
冨安健洋クリスタル・パレスDF2026年8月アヤックス(オランダ)
三笘薫ブライトンMF2021年8月川崎フロンターレ
田中碧リーズMF2025年8月デュッセルドルフ(ドイツ)
鈴木彩艶アストン・ヴィラGK2026年8月パルマ(イタリア)
前田大然イプスウィッチFW2026年7月セルティック(スコットランド)
守田英正ハル・シティMF2026年7月スポルティング(ポルトガル)
坂元達裕コヴェントリーMF2023年オーステンデ(ベルギー)
高井幸大トッテナム(シント=トロイデンへ期限付き)DF2025年7月川崎フロンターレ

出典:フットボールチャンネル、クリスタル・パレス公式、サッカーキング(鈴木彩艶)、サッカーキング(守田英正)、各選手の英語版ウィキペディア(2026年11月3日確認)。三笘選手は加入後の2021-22をベルギーのユニオンSGで過ごしました

今季の出場と得点

第9節を終えた時点で全試合に先発しているのは鎌田選手で、遠藤選手と三笘選手はリーグ戦に出ていません。

集計サイトのfootball-wire(2026年11月2日更新)とスポーツナビの日本人選手一覧によると、今季のリーグ戦の成績は次のとおりです。シーズン中の数字は毎節変わります。

選手出場出場時間得点状況
鎌田大地9試合(9試合先発)791分110月11日のフォレスト戦で得点
前田大然9試合451分1マンチェスター・シティ戦でプレミアリーグ初得点
鈴木彩艶8試合720分0正GKとして出場
田中碧8試合564分―11月1日のボーンマス戦に先発
坂元達裕5試合314分110月31日のサンダーランド戦でプレミアリーグ初得点
守田英正5試合106分0途中出場が中心
冨安健洋4試合190分08月23日にデビュー
遠藤航0試合0分0リーグ戦の出場なし
三笘薫0試合0分02026年5月の手術から復帰を目指す

出典:football-wire「プレミアリーグ」、スポーツナビ「海外日本人選手一覧」、日刊スポーツ(Yahoo!ニュース)(2026年11月3日確認)。田中選手の得点は集計サイトで数が分かれるため「―」にしています

主な日本人選手の今季

鎌田選手と鈴木選手は先発に定着し、遠藤選手と三笘選手はリーグ戦の出場を待つ立場です。

ここからは、選手ごとの今季の状況を、クラブ公式の発表と報道の日付を付けて紹介します。

遠藤航(リバプール)

遠藤選手は2023年に加入したリバプールの選手で、今季のリーグ戦とCLにはまだ出ていません。

フットボールチャンネルは2026年9月4日、遠藤選手が2026-27のCLのリーグフェーズの登録メンバーから外れたと伝えました。けがで離脱中のジョバンニ・レオーニ選手、コナー・ブラッドリー選手、ウーゴ・エキティケ選手が登録に入っています(フットボールチャンネル)。

菅野さんはこのニュースについて、「遠藤選手のそのプレゼンス、存在感っていうのはリバプールの中でも小さくない」選手を外した判断に、地元のメディアが「選手の数が足りなくなるかもしれない、そういう人選を不安視するような記事」を出していたのが印象に残ったと話します。リバプールでは2024-25にプレミアリーグで優勝していて、クラブのことはリバプールの歴史と南野・遠藤の解説で扱っています。

鎌田大地と冨安健洋(クリスタル・パレス)

パレスには鎌田選手と冨安選手がいて、鎌田選手は今季のリーグ戦9試合すべてに先発しています。

鎌田選手は2024年7月にラツィオから加入し、2024-25のFAカップ、2025年のコミュニティ・シールド、2025-26のUEFAカンファレンスリーグで優勝しました。クラブは2026年7月8日、鎌田選手との契約を1年延ばして2027年6月までにしたと発表しています(クリスタル・パレス公式)。

菅野さんは、鎌田選手について「パレスにとっていないといけない選手」という報道のされ方をしていたと記憶していて、「一列後ろの中盤の底ですね。ボランチと呼ばれるポジションですけれども。そこでの立ち位置を確立した」と見ています。冨安選手はアヤックスとの契約を終えたあと、2026年8月にパレスへ加わりました(サッカーキング)。冨安選手が2021年から2025年まで在籍したクラブは、アーセナルの歴史と冨安との縁で扱っています。

三笘薫と田中碧

三笘選手は2026年5月の手術から復帰を目指していて、田中選手はリーズで出場を重ねています。

サッカーキングによると、三笘選手は2026年5月9日の試合で左太ももの裏を痛め、5月25日に手術を受けました。10月16日の報道では、11月の代表戦の期間が明けたあとに戻れる可能性があるとされています(サッカーキング)。田中選手は2025年に加入したリーズで、今季も中盤で出場しています。

鈴木彩艶・前田大然・守田英正・坂元達裕

この4人は今季からプレミアリーグでプレーし、前田選手と坂元選手はプレミアリーグ初得点を決めました。

鈴木選手は2026年8月19日にパルマからアストン・ヴィラへ完全移籍し、正GKになりました(サッカーキング)。10月のマンチェスター・シティ戦の活躍は、鈴木彩艶のマンC戦6セーブの記事にまとめています。前田選手はセルティックからイプスウィッチへ、守田選手はスポルティングからハル・シティへ移りました(フットボールチャンネル)。坂元選手は、2023年から所属するコヴェントリーが昇格して、初めてプレミアリーグの舞台に立っています。

2026年夏の移籍とプレミアを離れた日本人

2026年夏はヴィラ・パレス・イプスウィッチ・ハルに日本人4人が加わり、2人が国外へ期限付きで出ました。

夏の移籍市場は9月1日に閉まりました。加わった選手と出ていった選手を分けて整理します。

加わった4人

鈴木選手、冨安選手、前田選手、守田選手の4人が、2026年夏にプレミアリーグのクラブへ加わりました。

選手動き発表出典
鈴木彩艶パルマ → アストン・ヴィラ(完全移籍)2026年8月19日サッカーキング
冨安健洋アヤックス退団 → クリスタル・パレス2026年8月サッカーキング
前田大然セルティック → イプスウィッチ2026年7月25日フットボールチャンネル
守田英正スポルティング → ハル・シティ2026年7月24日サッカーキング

出典:サッカーキング(鈴木彩艶)、サッカーキング(冨安健洋)、フットボールチャンネル(前田大然)、サッカーキング(守田英正)(2026年11月3日確認)

高井幸大と菅原由勢は期限付きで国外へ

高井選手はトッテナム籍のままベルギーへ、菅原選手はサウサンプトンからイタリアへ期限付きで移りました。

高井選手は2025年7月に川崎フロンターレからトッテナムへ加わりましたが、プレミアリーグのリーグ戦には出ていません。2026年1月からはドイツのボルシアMG、9月1日からはベルギーのシント=トロイデンでプレーしています(スポーツナビ公式)。トッテナムのクラブのことは、トッテナムの歴史と今季の解説で扱っています。菅原選手は2024-25にサウサンプトンでプレミアリーグ30試合に出ましたが、クラブは2部に降格し、2026年9月1日からはセリエAのカリアリへ期限付きで移っています(サッカーキング)。

ウェストハムと日本人

ウェストハムは2025-26に降格したため、2026-27のプレミアリーグにはいません。

英語版ウィキペディアの「2026–27 Premier League」によると、2025-26に降格したのはウェストハム、バーンリー、ウォルバーハンプトンの3クラブです。ウェストハムの女子チームには、日本代表の遠藤優選手が加わったことがクラブ公式で発表されています(ウェストハム公式)。

歴代のプレミアリーグの日本人選手

プレミアリーグのリーグ戦に出た日本人は、2002年の稲本潤一選手から始まり、今季の選手までつながっています。

プレミアリーグ公式は2025年夏の記事で、プレミアリーグのクラブに加わった日本人を17人と紹介しています(プレミアリーグ公式)。その後、2026年に鈴木選手・前田選手・守田選手・坂元選手が加わりました。

稲本潤一から始まった

最初にプレミアリーグのリーグ戦に出た日本人は、2002年8月17日にフラムでデビューした稲本選手です。

菅野さんがプレミアリーグの日本人を意識するようになったのも、「2002年の日韓ワールドカップのちょっと前」に「稲本潤一選手がアーセナルと契約したっていうあたり」からだったと話します。稲本選手は2001年夏にガンバ大阪からアーセナルへ期限付きで移りましたが、アーセナルではリーグ戦に出られず、フラムに移った2002-03にプレミアリーグのデビューを果たしました。

2002年 稲本潤一がフラムで日本人初の出場と初得点 2012年 香川真司がユナイテッドへ、吉田麻也がサウサンプトンへ 2013年 香川真司が日本人で初めてプレミアリーグ優勝 2016年 岡崎慎司がレスターで優勝 2020年 南野拓実がリバプールで優勝 2025年 三笘薫が日本人の最多得点に、遠藤航が優勝 2026年 今季は8クラブで9人がプレー
図1 プレミアリーグの日本人の歩み(プレミアリーグ公式と英語版ウィキペディアの情報をもとに作成)

リーグ戦に出た主な日本人

プレミアリーグ公式の一覧では、2025-26までにリーグ戦に出た日本人は16人で、出場は吉田選手、得点は三笘選手が最多です。

数字は英語版ウィキペディアの各選手の成績表とプレミアリーグ公式の記事で突き合わせた、リーグ戦だけの値です。

選手主なクラブ在籍出場得点
稲本潤一フラム、ウェスト・ブロム2002〜2006664
戸田和幸トッテナム2002-0340
中田英寿ボルトン2005-06211
宮市亮アーセナル、ボルトン、ウィガン2011〜2014170
香川真司マンチェスター・ユナイテッド2012〜2014386
吉田麻也サウサンプトン2012〜20201546
岡崎慎司レスター2015〜201911414
武藤嘉紀ニューカッスル2018〜2020251
南野拓実リバプール、サウサンプトン2020〜2022406
冨安健洋アーセナル2021〜2025652
三笘薫ブライトン2022〜11323
遠藤航リバプール2023〜57(2026年2月時点)1
橋岡大樹ルートン2023-24100
菅原由勢サウサンプトン2024-25301
鎌田大地クリスタル・パレス2024〜620
田中碧リーズ2025〜282

出典:プレミアリーグ公式(日本人選手の記事)、プレミアリーグ公式(三笘の最多得点の記事)、英語版ウィキペディア「Kaoru Mitoma」ほか各選手の項目(2026年11月3日確認)。今も在籍する選手は2025-26終了時点の値で、遠藤選手だけは英語版ウィキペディアの更新が2026年2月時点のため、その時点の値です

契約しても出られなかった例

プレミアリーグのクラブと契約しても、リーグ戦に一度も出ないまま移った日本人もいます。

稲本選手はアーセナルでリーグカップとCLに計4試合出ましたが、リーグ戦には出ていません。高井選手もトッテナムでリーグ戦に出ないまま、期限付きで国外に出ています。菅野さんは、日本人選手が移籍先を選ぶときに現地で話題になるのは「日本人選手に限らない」として、「獲得しようとしているクラブの補強ポイントに合っているかどうかに尽きる」と話します。

日本人の記録

初出場と初得点は稲本選手、リーグ戦の通算得点の最多は三笘選手、最多出場は吉田選手です。

記録は、プレミアリーグ公式の記事と英語版ウィキペディアの成績表をもとに、リーグ戦だけで数えています。

初出場と初得点

稲本選手は2002年8月17日のボルトン戦で出場し、9月11日のトッテナム戦で日本人初の得点を決めました。

試合の記録サイト11v11によると、稲本選手の初得点は2002年9月11日のフラム対トッテナム(3-2)で、後半68分に決めたものです(11v11)。この年の夏に行われた日韓ワールドカップで、稲本選手はベルギー戦とロシア戦で得点していました。

通算得点と出場の最多

プレミアリーグのリーグ戦で日本人の最多得点は三笘選手、最多出場は吉田選手の154試合です。

プレミアリーグ公式は2025年1月19日、三笘選手がマンチェスター・ユナイテッド戦の得点で15点目を記録し、岡崎選手の14点を抜いて日本人の最多得点者になったと伝えました。英語版ウィキペディアの成績表では、三笘選手は2025-26を終えて113試合23点です。

記録選手数字時点
初出場稲本潤一(フラム)2002年8月17日 ボルトン戦―
初得点稲本潤一(フラム)2002年9月11日 トッテナム戦―
通算得点の最多三笘薫(ブライトン)23点2025-26終了時点
通算得点の2位岡崎慎司(レスター)14点引退まで
最多出場吉田麻也(サウサンプトン)154試合2020年まで
1シーズンの最多得点三笘薫(ブライトン)10点2024-25

出典:プレミアリーグ公式、11v11、英語版ウィキペディア「Kaoru Mitoma」、英語版ウィキペディア「Maya Yoshida」(2026年11月3日確認)。リーグ戦だけの記録です

プレミアリーグで優勝した4人

プレミアリーグで優勝を経験した日本人は、香川選手、岡崎選手、南野選手、遠藤選手の4人です。

香川選手は2012-13にユナイテッドで、岡崎選手は2015-16にレスターで、南野選手は2019-20にリバプールで、遠藤選手は2024-25にリバプールで優勝しました。プレミアリーグ公式の2025年1月の記事は、遠藤選手の優勝の前のため3人として紹介しています。2015-16のレスターの優勝は、前の年に残留を争ったクラブの初優勝でした。

香川真司とマンチェスター・ユナイテッド

香川選手は2012年にドルトムントからユナイテッドに加わり、1年目にリーグ優勝を経験しました。

菅野さんは、印象にいちばん残っている日本人選手として、「マンチェスターユナイテッドの仕事をしてきた私からすれば香川真司選手ですね」と答えます。ユナイテッドの歴史と歴代監督は、マンチェスター・ユナイテッドの歴史と歴代監督の解説で扱っています。

1年目のハットトリックと優勝

香川選手は1年目のリーグ戦20試合で6点を決め、2013年3月2日のノリッジ戦ではハットトリックを記録しました。

英語版ウィキペディアによると、ユナイテッドは2012年6月5日に香川選手の獲得でドルトムントと合意したと発表し、香川選手は2013年4月22日のアストン・ヴィラ戦で優勝が決まったチームの一員になりました。菅野さんは、当時の現地では「その後のユナイテッドのスタイルを変える、そのためにアレックス・ファーガソン監督が獲得した選手と報道されてました」と振り返ります。「1年目の活躍は素晴らしかったですし、1年目にね、ハットトリックを達成するなどゴールもアシストも両方でチームに貢献していましたから。とても才能のある選手というふうに公式メディアでも香川選手のことを紹介する記事が多かったです」。

ファーガソン退任後

ファーガソン監督が2013年5月に退任を発表したあと、香川選手は出場の機会が限られ、2014年8月にドルトムントへ戻りました。

菅野さんは、現地のファンに受け入れられたのは早かったと話します。「チーム内のそのリーダー的なリオ・ファーディナンドとか当時のですね、ウェイン・ルーニーとかライアン・ギグスとかからもとても好かれていたっていうのもあった」という見方です。苦労したのは2年目からで、「監督が変わったことで香川選手のその良さというのをなかなか引き出せないそういうチームになっていってしまった」と話します。2013-14の香川選手は、リーグ戦18試合で得点がありませんでした。

現地での見られ方はどう変わったか

菅野さんは、日本人選手が強いクラブの主力として起用され、日本人だからではなく一人の選手として評価される時代になったと見ています。

ここでは、英語の公式発表や現地の報道を長く訳してきた菅野さんの見方を紹介します。

主力として起用される時代

菅野さんは、稲本選手の頃と比べていちばん変わったのは、日本人選手が主力として起用されるようになったことだと話します。

「日本人選手のレベルが上がって、ゆえにプレミアリーグのクラブでも使われるということになったんだと思います」という見方です。点を取る選手がゴールを決めると「ジャパニーズ・センセーション」と書かれることがあり、菅野さんは日本語にするなら「日本出身の超新星」と言い換えると話します。ただ、今は「あまりそこまでなんか日本人だからっていう見られ方はしてない気もしています」とも感じています。日本人選手のゴールは、日本ではスポーツニュースで大きく扱われますが、現地では「その試合の中でのスコアラーとして紹介されるというぐらい」だそうです。

翻訳の仕事では、英語と日本語で主語の使い方が違う点に気をつけていたと話します。「英文に加わっているからといって必ずその訳文にするときに含めないといけないということはない」ので、省ける主語は省いて訳していたそうです。

上位クラブと中下位クラブの役割

菅野さんは、優勝を争うクラブと残留を目指すクラブでは、日本人選手に求められる役割が明確に違うと話します。

菅野さんは、上位のクラブでは「判断ミス、いろんなミスがありますけど、それによってサポーターからメディアから批判をされるということは、立場上仕方がない」と話します。一方、中位や下位のクラブでは「残留というのが目標の一つなので、そこにどう貢献できるか」が問われる、という見方です。今季は、優勝を争うクラブ(リバプール)と、昇格したばかりのクラブ(イプスウィッチ・ハル・コヴェントリー)の両方に日本人がいます。

長く活躍できるかは体の頑丈さ

菅野さんは、プレミアリーグで長く活躍できるかどうかは体の頑丈さで判断されていると話します。

「どうしても試合数も多いですし、プレーの強度が他のヨーロッパのリーグと比べても高いので、怪我というのはつきものなんですね」として、「本当にこう体が強い、あるいはこう怪我をしないようにプレーできているというところで判断されているのだと思います」という見方です。最多出場の吉田選手は、サウサンプトンで8シーズン続けてプレーし、154試合に出ました。

チャンピオンズリーグ・ヨーロッパリーグの日本人

2026-27はヴィラの鈴木選手がCLに、パレスの鎌田選手と冨安選手がELに出ていて、CLの日本人の最多得点は南野選手です。

菅野さんは、CLやELで活躍しても「日本人だからっていう書き方はもうされない時代」だと話し、「活躍した選手が素晴らしい、そういう扱いですね」と見ています。

2026-27の日本人

今季のCLではヴィラの鈴木選手が3試合に先発し、パレスはELで3試合を戦っています。

フットボールチャンネルによると、鈴木選手は9月のブルッヘ戦にフル出場し、日本人GKとして初めてCLに出場したと報じられました(フットボールチャンネル)。リバプールの遠藤選手はリーグフェーズの登録から外れています。今季のCLの結果は、CL第3節の結果一覧と日本人の出場にまとめています。

大会クラブ日本人第3節までの結果
チャンピオンズリーグアストン・ヴィラ鈴木彩艶3勝(ブルッヘ3-2、フェネルバフチェ6-0、ヴァイキング3-1)
チャンピオンズリーグリバプール遠藤航(登録外)―
ヨーロッパリーグクリスタル・パレス鎌田大地、冨安健洋1勝1分1敗(レフ・ポズナン4-0、リヨン2-3、ベシクタシュ2-2)

出典:UEFA公式(鈴木彩艶の試合)、フットボールチャンネル、FotMob(鎌田大地)(2026年11月3日確認)

CLでゴールを決めた日本人

UEFA公式によると、CLで日本人の通算最多得点は南野拓実選手の6点で、香川選手と前田選手の4点が続きます。

UEFA公式が2026年5月30日に更新したアジアの選手の記録では、日本人のCLの通算得点は次のとおりです(UEFA公式)。CLの出場数では香川選手の33試合が日本人の最多です。

選手CLの通算得点
南野拓実6
香川真司4
前田大然4
本田圭佑3
古橋亨梧3
鎌田大地3

出典:UEFA公式(2026年5月30日時点の記録・2026年11月3日確認)

欧州の大会で日本人が獲ったタイトル

UEFAの大会で優勝した日本人には、2001-02の小野伸二選手と、2021-22の長谷部誠選手と鎌田選手がいます。

小野選手はフェイエノールトで2001-02のUEFAカップ(今のEL)に優勝し、長谷部選手と鎌田選手はフランクフルトで2021-22のELに優勝しました(UEFA公式)。鎌田選手はパレスでも2025-26のカンファレンスリーグに優勝しています。CLで優勝した日本人は、この記事の取材では見つかりませんでした。

日本人選手の試合の見どころと日本で見る方法

見どころは、その選手がクラブの中で立ち位置をつかんでいるかで、試合はU-NEXTのサッカーパックで見られます。

ここでは、菅野さんがすすめる見方と、日本での配信を紹介します。

クラブの中の立ち位置を見る

菅野さんは、日本人選手の試合ではクラブの中で立ち位置を確保できているかに注目すると面白いと話します。

「移籍したはいいけれども出場機会を得られないとか、それはプレミアリーグではどの選手にも起こりうること」としたうえで、「仮に先発じゃなくてもスーパーサブ、遠藤選手みたいにですね、必ずその大事な役割を与えられる、そういう選手として重用されるパターンもあります」と話します。菅野さんの見方に沿えば、先発か途中出場か、試合のどの時間帯に呼ばれるかが、クラブの中の立ち位置を見る手がかりになります。

クラブ公式の発信

菅野さんは、日本のメディアでは見られない選手の表情が分かるクラブ公式の発信を見てほしいと話します。

「日本のメディアとの取材に対してのとは違う表情だったりとか見れると思いますので、クラブ公式の発信というものを見てもらいたいですね」という見方です。たとえばクリスタル・パレス公式サイトは、鎌田選手の契約延長をパーリッシュ会長のコメント付きで発表しています(クリスタル・パレス公式)。

日本での配信

日本でプレミアリーグを見るなら、全試合をライブ配信するU-NEXTのサッカーパックが中心です。

大会主な配信料金(税込)
プレミアリーグU-NEXT サッカーパック月額2,600円
FAカップU-NEXT サッカーパック同上
チャンピオンズリーグWOWOW月額2,530円
ヨーロッパリーグWOWOW同上

出典:U-NEXT「サッカーパック」、サッカーキング(WOWOWのCL・EL配信)(2026年11月3日確認)。料金は購入方法で変わることがあります

DAZNでプレミアリーグが見られるかは、DAZNとプレミアリーグの配信の解説で詳しく扱っています。現地で日本人選手を見たい人は、プレミアリーグのチケットの買い方も参考にしてください。

よくある質問

本文で扱いきれなかった、女子の日本人選手・試合の時間・アジアの選手との比較・2部の日本人・背番号・日本人どうしの対戦の6つに答えます。

Q. 女子のプレミアリーグにあたるリーグにも日本人はいますか?

A. イングランドの女子1部(WSL)にも日本人選手がいます。ウェストハムの女子チームには、日本代表の遠藤優選手が加わったことがクラブ公式で発表されています(ウェストハム公式)。

Q. 日本人選手の試合は日本時間で何時ごろですか?

A. イギリスと日本の時差は、イギリスが冬時間の10月下旬から3月下旬までは9時間、夏時間のあいだは8時間です。現地の土曜15時に始まる試合は、冬なら日本時間の土曜24時、夏なら23時の開始になります。試合ごとの開始時刻は、プレミアリーグ公式サイトや配信サービスの番組表で確かめられます。

Q. 日本人の最多得点はアジアの選手の中でどのくらいですか?

A. プレミアリーグ公式の2025年1月の記事は、三笘選手が日本人の最多得点者になったと紹介しています。アジアの選手全体では、トッテナムでプレーした韓国のソン・フンミン選手がトッテナムに在籍した2015年から2025年までにリーグ戦で127点を決めていて、日本人の記録とは大きな差があります。

Q. イングランド2部(チャンピオンシップ)にも日本人はいますか?

A. DAZNの記事は、2025-26に降格したバーンリーに旗手怜央選手が所属していると伝えています(DAZN)。2部で戦うクラブが1部に上がれば、その選手もプレミアリーグでプレーすることになります。坂元選手は、所属するコヴェントリーの昇格でプレミアリーグの舞台に立ちました。

Q. 日本人選手の背番号はどこで確かめられますか?

A. 各クラブの公式サイトの選手一覧(Squad)で確かめられます。背番号はシーズンごとに変わることがあるため、この記事では一覧に載せていません。鎌田選手は18番、冨安選手は17番と報じられています。

Q. 今季、日本人どうしが対戦する試合はありますか?

A. 日本人選手のいるクラブどうしの試合は、今季も組まれています。10月31日のハル対イプスウィッチ(2-2)では、守田選手と前田選手がどちらも途中出場しました。日程は各クラブとプレミアリーグの公式サイトで確かめられます。

参考情報

この記事の今季の所属と移籍はクラブ公式の発表と報道、出場数は集計サイトとスポーツナビ、歴代の記録はプレミアリーグ公式と英語版ウィキペディアの成績表、CLの記録とタイトルはUEFA公式、日本での配信はU-NEXTの公式ページと報道で確かめました(2026年11月3日)。報道と集計サイトの情報には主語を付けています。自分でもサッカーを始めたい人は、全国のサッカースクールの探し方も参考にしてください。

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この記事を書いた人

Takayuki Kannoのアバター Takayuki Kanno スポーツ翻訳者/サッカーアカデミージャパン執筆・監修

サッカーアカデミージャパンの執筆者・監修者。フリーのスポーツ翻訳者として2004年から活動。マンチェスター・ユナイテッド公式サイト・SNSの日本語版を15年間(2011〜2025年)担当し、毎日のニュースや試合レポートを日本のファンに届けてきた。Olympics.com 日本語版で東京、北京、パリ、ミラノ・コルティナ大会担当を歴任。R&A(全英オープン・AIG女子オープン)公式サイトの日本語訳とSNS運用(2026年)も担当。海外サッカーの一次情報を、元の発表にあたって日本語で解説する。San Diego State University 出身。

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