アーセナルは、イングランドのロンドン北部を本拠地にするプレミアリーグのクラブで、愛称は「ガナーズ」です。1886年に生まれ、イングランド1部リーグで14回、FAカップで最多の14回優勝しています。2025-26シーズンには22年ぶりにリーグ優勝しました。かつて名古屋グランパスエイトを率いたアーセン・ベンゲル監督が22年指揮し、2021年から2025年までは冨安健洋選手も在籍しました。
この記事では、アーセナルの公式サイト、UEFA、配信各社の公式ページをもとに、クラブの歴史とタイトル、ベンゲル監督と名古屋グランパスの縁、冨安選手ら日本人選手、2026-27シーズンの今のチーム、本拠地、ユニフォーム、ライバル、日本での見方を表で整理します。あわせて、2011年から2025年までマンチェスター・ユナイテッド公式の日本語サイトの翻訳を担当したスポーツ翻訳者の菅野さんに、アーセナルの見方を聞きました。
この記事でわかること
- 基本と歴史:1886年に兵器工場の労働者が作ったクラブが、ガナーズと呼ばれる理由と、無敗優勝から22年ぶりの優勝までの流れが分かります。
- 日本との縁:名古屋グランパスで天皇杯を獲ったベンゲル監督の22年と、冨安健洋選手の4年間を整理しています。
- 今のチームと見方:2026-27の主な選手と背番号、ユニフォーム、ダービーの日程、日本でプレミアリーグとチャンピオンズリーグを見る方法が分かります。
アーセナルとは
ロンドン北部のイズリントン区に本拠地を置く、イングランドのプレミアリーグのクラブです。
正式な名前はアーセナル・フットボール・クラブで、本拠地はエミレーツ・スタジアムです。2025-26シーズンのプレミアリーグ王者で、2026-27シーズンもリーグとUEFAチャンピオンズリーグ(CL)を戦っています。
ロンドン北部のプレミアリーグのクラブ
アーセナルは、イングランド1部のプレミアリーグに所属する20クラブの1つです。
公式サイトは、イズリントン区で110年以上の歴史があると紹介しています(Arsenal「Where are Arsenal located in London?」)。同じロンドンにはチェルシーやトッテナム・ホットスパーもあり、リーグの仕組みと20クラブの顔ぶれは、プレミアリーグの仕組みとビッグ6の解説で扱っています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式名 | アーセナル・フットボール・クラブ(Arsenal Football Club) |
| 本拠地 | イギリス・ロンドン北部のイズリントン区 |
| 創設 | 1886年(最初の名前は「ダイアル・スクエア」) |
| 愛称 | ガナーズ(The Gunners) |
| スタジアム | エミレーツ・スタジアム(2006年〜・収容60,405) |
| 監督 | ミケル・アルテタ(2019年12月〜) |
| 主なタイトル | イングランド1部優勝14回、FAカップ優勝14回(最多) |
| 2025-26の成績 | プレミアリーグ優勝、CL準優勝 |
出典:Arsenal「How were Arsenal FC formed?」、Arsenal「Men’s honours」、Arsenal「Emirates at 20」(2026年10月29日確認)
愛称「ガナーズ」と大砲のエンブレム
ガナーズは「砲手たち」という意味で、創設者たちが働いていた兵器工場にちなむ愛称です。
公式サイトによると、クラブを作ったのはロンドン南東部ウーリッジにあった王立の兵器工場の労働者で、愛称はその工場に敬意を表して付けられました。エンブレムに大砲が描かれているのも同じ理由で、、デザインが変わっても大砲だけは歴史を通して残ってきたと説明しています(Arsenal「Why are Arsenal called the Gunners?」)。
現地の報道や公式発表でも、アーセナルといえばガナーズだと菅野さんは話します。日本のサッカーファンの間でもアーセナルとガナーズは同じものとして広く知られていたので、翻訳でもそのまま「ガナーズ」と訳せばよく、言いにくさはなかったそうです。
日本のチームにたとえると
日本の人に紹介するなら「名古屋グランパスを率いた監督が指揮したクラブ」と言う、というのが菅野さんの答えです。
菅野さんは、アーセナルを説明するなら、かつてJリーグの名古屋グランパスエイトを率いた監督がその後に指揮をとったクラブで、ヨーロッパとイングランドを代表するクラブだと伝えると話します。日本のチームにたとえるなら、競技は違っても、首都に本拠地を置くという意味で読売ジャイアンツのような東京のスポーツチームに近いというのが菅野さんの見方です。
アーセナルの歴史
1886年に兵器工場の労働者が作ったクラブが、北ロンドンへ移り、2025-26に22年ぶりの王者になりました。
ここでは、創設から今までの大きな節目を4つに分けて見ていきます。日付と数字は公式サイトの記事で確かめたものです。
1886年、兵器工場の労働者が作ったクラブ
アーセナルの始まりは、1886年にウーリッジの兵器工場の労働者が作った「ダイアル・スクエア」です。
公式サイトによると、最初の名前はダイアル・スクエアで、1886年12月11日の最初の試合でイースタン・ワンダラーズに6-0で勝ちました(Arsenal「How were Arsenal FC formed?」)。その後、ロイヤル・アーセナル、ウーリッジ・アーセナルと名前を変えています。
1913年、北ロンドンのハイベリーへ
1913年にテムズ川の南のウーリッジから、北ロンドンのハイベリーへ本拠地を移しました。
公式サイトは、ウーリッジのマナー・グラウンドでの最後の試合が1913年4月26日で、ハイベリーでの最初の試合は同じ年の9月6日だったとしています。この引っ越しには、近くのトッテナム・ホットスパーとクラプトン・オリエントが反対しました(Arsenal「When did Arsenal move to north London?」)。トッテナムとの「ノースロンドン・ダービー」は、ここから始まります。
2003-04の無敗優勝「インヴィンシブルズ」
2003-04シーズン、アーセナルはリーグ戦38試合を1度も負けずに優勝しました。
プレミアリーグの公式サイトによると、成績は26勝12分0敗です(Premier League「The Invincibles」)。リーグ戦の無敗はその前後を合わせて49試合まで続き、このチームは英語で「無敵の人たち」を意味する「インヴィンシブルズ」と呼ばれています(Arsenal「The Invincibles go 49 games unbeaten」)。菅野さんがこの黄金期でいちばん印象に残っている選手は、ティエリ・アンリだそうです。
2025-26、22年ぶりのリーグ優勝
2025-26シーズン、アーセナルは勝点85でプレミアリーグを制し、2003-04以来22年ぶりの優勝を果たしました。
公式サイトによると、これでイングランド1部の優勝は14回目、プレミアリーグになってからは4回目です(Arsenal「Watch our Premier League trophy celebrations in full」)。サッカーキングは2026年5月20日、マンチェスター・シティが引き分けたことで最終節を残して優勝が決まったと伝えています(サッカーキング 2026年5月20日)。最終節のクリスタル・パレス戦に2-1で勝ったあと、主将のマルティン・ウーデゴールがトロフィーを掲げました(Arsenal「Report: Crystal Palace 1-2 Arsenal」)。
アーセナルが獲ったタイトル
イングランド1部優勝14回、FAカップ優勝14回(最多)、リーグカップ2回、欧州のタイトル2つです。
公式サイトの優勝一覧をもとに、主な大会ごとにまとめました。チャンピオンズリーグは決勝に2回進みましたが、まだ優勝していません。
| 大会 | 優勝回数 | 主な優勝シーズン |
|---|---|---|
| イングランド1部(今のプレミアリーグ) | 14回 | 1930-31〜1952-53に7回、1970-71、1988-89、1990-91、1997-98、2001-02、2003-04、2025-26 |
| FAカップ | 14回(最多) | 1930年〜2020年。うち1998年〜2017年に7回 |
| リーグカップ(今のカラバオ・カップ) | 2回 | 1987年、1993年 |
| インターシティーズ・フェアーズカップ | 1回 | 1970年 |
| UEFAカップウィナーズカップ | 1回 | 1994年 |
| UEFAチャンピオンズリーグ | 0回 | 2006年と2026年に準優勝 |
出典:Arsenal「Men’s honours」、UEFA「1993/94: Arsenal frustrate Parma’s double hopes」(2026年10月29日確認)
リーグ優勝14回とFAカップ最多14回
1部リーグの優勝は14回で、FAカップの優勝14回はイングランドのクラブで最も多い数字です。
公式サイトは「FAカップの最多優勝の記録を持っている」と書いています(Arsenal「Men’s honours」)。FAカップの仕組みと決勝の会場は、FAカップの解説とウェンブリー・スタジアムの解説で扱っています。
欧州のタイトルと2度のCL決勝
欧州では2つのタイトルを獲りましたが、CLは2006年と2026年の2回とも決勝で敗れています。
1970年にインターシティーズ・フェアーズカップ、1994年にカップウィナーズカップで優勝しました。1994年の決勝はコペンハーゲンでパルマに1-0で勝っています(UEFA)。CLは2006年5月17日の決勝でバルセロナに1-2で敗れ(UEFA)、2026年5月30日にブダペストで行われた決勝では、パリ・サンジェルマンと1-1のまま延長を終え、PK戦3-4で敗れました(Arsenal「Report: PSG 1-1 Arsenal」)。
菅野さんは、ここ数年のアーセナルはリーグ戦とともにCLでもベスト8やベスト4に残り、昨シーズンは決勝まで進んだことで、本当に黄金期が来ていると感じると話します。
ベンゲルと名古屋グランパス
1995年に名古屋グランパスエイトの監督になったベンゲルは、翌1996年にアーセナルへ移り、約22年指揮しました。
菅野さんがこの記事に必ず入れてほしいと話したのが、この流れです。名古屋グランパスの監督だったアーセン・ベンゲルさんが一時代を築き、そこに冨安健洋という日本人選手も加わったことで、アーセナルは日本と縁の深いヨーロッパのトップクラブの一つになっている、というのが菅野さんの見方です。
名古屋で天皇杯を獲ってアーセナルへ
ベンゲルは1995年に名古屋の監督になり、1995年度の天皇杯で優勝してから、1996年にアーセナルへ移りました。
日本サッカー協会(JFA)の天皇杯のチーム紹介には、名古屋が第75回大会(1995年度)で優勝したと書かれています(JFA 天皇杯 名古屋グランパス)。フットボールチャンネルは、1995年に就任したベンゲル監督のもとで、名古屋が決勝でサンフレッチェ広島を3-0で下して初タイトルを獲ったと伝えています(フットボールチャンネル 2025年10月30日)。
22年でリーグ3回・FAカップ7回
ベンゲルは1996年から2018年までの約22年で、リーグ優勝3回、FAカップ優勝7回を挙げました。
公式サイトによると、FAカップ7回は監督として史上最多で、3回のリーグ優勝を果たしたのはクラブで初めての監督です(Arsenal「The managers」)。菅野さんがアーセナルを強く意識し始めたのも、ベンゲルがグランパスのあとにアーセナルで一時代を築いた1990年代後半から2000年代で、そのころのアーセナルの印象がいちばん強いそうです。印象に残っている選手には、黄金期を支えたティエリ・アンリと、その後の時代の顔だったロビン・ファン・ペルシを挙げます。
アルテタが受け継ぐ「アーセナルらしさ」
細かくパスをつなぐテンポのいいサッカーが、ベンゲル時代から続くアーセナルらしさだと菅野さんは見ています。
菅野さんは、アーセナルらしさを、細かくパスをつないで小気味よく、攻撃的で点がたくさん入る戦いができることだと話します。今の監督のミケル・アルテタも、ベンゲル時代の選手の一人なので、そのDNAが受け継がれているクラブだという印象だそうです。公式サイトによると、アルテタは選手として2011年から2016年まで在籍し、2019年12月に監督になりました(Arsenal「The managers」)。
ベンゲルの言葉で「美しいサッカー」という趣旨のものがあった気がする、とも菅野さんは話しますが、本人も「定かではない」と言っています。公式サイトの特集では、ベンゲルが「ピッチの上でやることを芸術に変え、見ていて美しい特別なものを届けたい」という趣旨を語ったと紹介されています(Arsenal「Arsène Wenger: The business of winning」)。
冨安健洋とアーセナルの日本人選手
冨安健洋は2021年8月から2025年7月までの約4年、アーセナルでプレーした日本代表のディフェンダーです。
アーセナルにはこれまで、稲本潤一、宮市亮、浅野拓磨、冨安健洋の4人の日本人選手が在籍しました。中でも長く試合に出たのが冨安です。
冨安の4年間(2021〜2025年)
冨安はイタリアのボローニャから加入し、背番号18で全大会84試合に出ました。
公式サイトによると、冨安は2021年8月にボローニャから加入し、在籍中に全大会で84試合に出場しました。2025年7月には、双方の合意で契約をすぐに終えると発表されています(Arsenal「Takehiro Tomiyasu departs」)。加入が決まったときには「すべてを捧げることを約束します」とメッセージを出していました(Goal日本版 2021年9月1日)。
アルテタ監督は2023年9月の会見で「彼のような選手はほかにいない」と話しています(Arseblog 2023年9月29日)。菅野さんも、在籍の後半はけがとの戦いだったものの、加入してすぐにアルテタ監督の信頼をつかみ、レギュラーに定着したことが強く印象に残っていると話します。サッカーキングによると、冨安はその後アヤックスを経て、2026年8月7日にクリスタル・パレスへの加入が正式に発表されました(サッカーキング 2026年8月23日)。
稲本潤一・宮市亮・浅野拓磨
冨安より前に、2001年に稲本潤一、2011年に宮市亮、2016年に浅野拓磨がアーセナルに加入しています。
英語版のウィキペディアによると、稲本はプレミアリーグの試合には出ておらず、出場はカップ戦などでした。宮市も他クラブへの期限付き移籍が長く続きました(Wikipedia「Junichi Inamoto」、Wikipedia「Ryo Miyaichi」)。サッカーキングは、浅野が労働許可の関係でシュトゥットガルトへ期限付き移籍し、アーセナルでは公式戦に出ていないと伝えています(サッカーキング 2016年8月26日)。
| 選手 | 在籍 | 前のクラブ | アーセナルでの主なこと |
|---|---|---|---|
| 稲本潤一 | 2001〜2002年 | ガンバ大阪 | カップ戦などに出場 |
| 宮市亮 | 2011〜2015年 | 中京大中京高 | 他クラブへの期限付き移籍が多かった |
| 浅野拓磨 | 2016〜2019年 | サンフレッチェ広島 | 公式戦の出場なし(期限付き移籍) |
| 冨安健洋 | 2021〜2025年 | ボローニャ | 全大会84試合・背番号18 |
出典:Arsenal「Takehiro Tomiyasu departs」、サッカーキング 2016年8月26日、Wikipedia「Junichi Inamoto」、Wikipedia「Ryo Miyaichi」(2026年10月29日確認)
冨安の加入で日本の見方が変わった
冨安の加入をきっかけに、代表戦を中心に見ていた日本のファンがアーセナルの試合を見るようになった、と菅野さんは話します。
菅野さんは、歴史があって強いクラブに日本人選手が移籍すること自体がとても大きなニュースで、自分が仕事をしていたマンチェスター・ユナイテッドでは香川真司が加わったとき、アーセナルでは冨安が加わったときに、日本でも大きな話題になったと振り返ります。その影響で、それまで日本代表の試合を中心に見ていたファンがアーセナルやユナイテッドの試合を見るようになる変化は確実にあった、というのが菅野さんの見方です。ユナイテッドについては、マンチェスター・ユナイテッドの歴史と今の解説で扱っています。
今のアーセナル(2026-27シーズン)
2026-27のアーセナルは主将ウーデゴールのもと、リーグ連覇とCL初優勝を狙うチームです。
現地では今もプレミアリーグの優勝候補の筆頭と見られている、と菅野さんは話します。夏にも大型補強をしており、チームの力が急に落ちることは考えにくいと見られているそうです。
主将ウーデゴールと主な選手
主将はマルティン・ウーデゴール(背番号8)で、守備の中心は背番号2のウィリアム・サリバです。
公式サイトの発表をもとに、2026-27の主な選手と背番号をまとめました(ポジションは英語版のウィキペディアによる)。
| 背番号 | 選手 | ポジション |
|---|---|---|
| 1 | ダビド・ラヤ | ゴールキーパー |
| 2 | ウィリアム・サリバ | センターバック |
| 6 | ガブリエウ | センターバック |
| 7 | ブカヨ・サカ | 右ウイング |
| 8 | マルティン・ウーデゴール(主将) | 攻撃的ミッドフィールダー |
| 10 | エベレチ・エゼ | 攻撃的ミッドフィールダー |
| 14 | ヴィクトル・ギョケレシュ | センターフォワード |
| 29 | カイ・ハフェルツ | フォワード |
| 39 | ブルーノ・ギマランイス | ミッドフィールダー |
| 41 | デクラン・ライス | ミッドフィールダー |
出典:Arsenal「Arsenal confirm 2026/27 squad numbers」(2026年10月29日確認)
2026年夏の補強
2026年夏には、ブルーノ・ギマランイスやエズリ・コンサら5人が男子チームに加わりました。
公式サイトの移籍一覧によると、加入したのはニューカッスルのブルーノ・ギマランイス、レバークーゼンのピエロ・インカピエ、アストン・ビラのエズリ・コンサ、リーズのイラン・メスリエ、クラブ・ブルッヘのクリストス・ツォリスです。移籍金は公式には公表されていません(メスリエは移籍金なし)(Arsenal「Arsenal transfers: All the ins and outs in 2026/27」)。
今季の成績とCLでの戦い
プレミアリーグは10月25日時点で8試合7勝1敗の2位、CLは3試合2勝1分です。
英語版のウィキペディアの順位表(10月25日更新)では、アーセナルは勝点21で、首位のマンチェスター・シティと勝点で並んでいます。CLは現地10月21日のバイエルン戦を2-2で引き分けました(フットボールチャンネル 2026年10月22日)。この試合の流れは、バイエルン対アーセナルの試合結果で扱っています。
菅野さんは、昨シーズンにリーグ優勝を果たしたので、次はリーグ優勝とCLの優勝を両方狙えるチームとして期待されていると話します。
本拠地エミレーツ・スタジアム
本拠地は2006年に開場したエミレーツ・スタジアムで、今の収容人数は60,405です。
公式サイトは、収容人数はアウェイ席の数によって変わると説明しています(Arsenal「Emirates at 20」)。2026年でちょうど開場20年になりました。
約6万席のスタジアム
エミレーツ・スタジアムは約6万席で、2006年8月のアストン・ビラ戦から公式戦に使われています。
公式サイトによると、スタジアムで最初に行われたのはデニス・ベルカンプの記念試合で、公式戦の最初はアストン・ビラ戦でした(Arsenal「Emirates at 20」)。菅野さんは、近代的でスタイリッシュな、洗練された印象のスタジアムで、試合がない日でも訪れてみたくなる場所だと話します。現地でプレミアリーグを見るときのチケットの取り方は、プレミアリーグのチケットの買い方で扱っています。
ハイベリーからの引っ越し
1913年から2006年まで93年間使ったハイベリーを離れ、近くのエミレーツ・スタジアムへ移りました。
ハイベリーからの引っ越しについて、現地のファンの受け止め方で覚えていることは特にないと菅野さんは話します。ただ、新しいスタジアムへ移るときは環境が良くなり、自分たちのクラブがより強く、より美しいサッカーをして結果を残していくのを見てきたファンにとって、喜ばしいことだったのではないか、というのが菅野さんの見方です。
アーセナルのユニフォーム
ホームは赤い身頃に白い袖で、2026-27のメーカーはアディダス、胸のスポンサーはエミレーツ航空です。
アウェイとサードは毎年デザインが変わります。2026-27のアウェイはネイビーと黄色、サードは黄色です。
赤い身頃と白い袖の由来
赤は1886年の創設のころに、いちばん安く済む色として選ばれたのが始まりです。
公式サイトによると、創設のころ、ノッティンガム・フォレストから来た選手が古い赤いフォレストのユニフォームを持ってきて、お金のなかったクラブはいちばん安く済む赤を選びました(Arsenal「How were Arsenal FC formed?」)。今のホームの「赤い身頃に白い袖」は、2026-27のユニフォームの発表でも続いている組み合わせです。アウェイでは、1991〜93年に着た「ブルーズド・バナナ」の柄が2026-27に作り直されるなど、過去のユニフォームが新しいデザインの元になることもあります。公式サイトはユニフォームを英語で「キット(kit)」と呼んでいます。
菅野さんは、どのクラブでもホームのデザインが毎年どうなるかは話題になり、サードは遊び心を持たせたり、クラブの歴史を深く掘り下げてデザインに落とし込んだりすることが多いと話します。アーセナルのユニフォームは人気のあるデザインだと思い、評判が悪かったものは聞いた記憶がないそうです。
2026-27のホーム・アウェイ・サード
2026-27はホームが赤と白、アウェイが1990年代初めの柄を生かしたネイビー、サードが黄色です。
| 種類 | 色とデザイン | 発表 |
|---|---|---|
| ホーム | 赤い身頃に白い袖。エミレーツ・スタジアム20周年がテーマ | 2026年5月 |
| アウェイ | 1991〜93年の「ブルーズド・バナナ」柄を今の形に。ネイビーと黄色 | 2026年7月 |
| サード | 黄色 | 2026年8月3日 |
出典:Arsenal「The inspiration and features behind our 2026/27 home kit」、Arsenal「The details that made our 26/27 away kit」、Arseblog 2026年8月3日、ESPN 2026年5月15日(2026年10月29日確認)
ホームは「鮮やかな赤い身頃と白い袖」で、エミレーツ・スタジアムを本拠地にして20年になることを記念したデザインです。アウェイは、1991〜93年に着ていた「ブルーズド・バナナ」と呼ばれる柄を今の形に作り直し、ネイビーと黄色を組み合わせています。サードは、クラブの記憶に残る時代と結びつく黄色だとArseblogは伝えています。
胸のエミレーツとアディダス
ユニフォームのメーカーはアディダスで、胸にはエミレーツ航空の名前が入っています。
報道によると、エミレーツ航空の胸のスポンサーは2006年に始まり、2028年まで延長されています(Sportcal)。スタジアムの名前のエミレーツも同じ会社です。ユニフォームや練習着などのウェアは、アーセナルの公式オンラインストアとアディダスで扱っています。冨安健洋がアーセナルで着けていた背番号は18で、公式サイトの加入の発表でも18番と紹介されています(Arsenal「Welcome, Takehiro Tomiyasu」)。
ライバルとダービー
いちばんのライバルは同じ北ロンドンのトッテナムで、両者の試合は「ノースロンドン・ダービー」と呼ばれます。
ほかに、近年の優勝争いの相手としてマンチェスター・シティとリバプール、同じロンドンのチェルシー、ベンゲル時代からの相手のマンチェスター・ユナイテッドとの関係を、順位の記録と菅野さんの話で見ていきます。
ノースロンドン・ダービー(トッテナム戦)
1913年のハイベリー移転から始まったライバル関係で、ファンにとっては順位に関係なく大きな一戦です。
菅野さんは、イングランドのダービーは町が二つに分かれる試合で、都市を代表するクラブ同士がぶつかるので、それまでの結果が伴っていなくてもファンにとって大きな一戦だと話します。ファンにとって大事な試合は、選手や監督にとっても同じかそれ以上に大事で、熱量と興奮、少しの狂気のようなものもはらみ、選手のプレーの強さも上がる、というのが菅野さんの見方です。マンチェスター・ダービーと比べても違いは感じないそうで、そちらはマンチェスター・ダービーの解説で扱っています。
公式サイトの記録では、2025-26は2025年11月23日のホームの試合でトッテナムに4-1で勝っています(Arsenal「Arsenal 4-1 Tottenham Hotspur」)。2026-27は2026年12月5日(土)にトッテナムの本拠地で、2027年5月1日(土)にエミレーツで対戦する予定です。
トッテナムの側から見たダービーと、スパーズの歴史はトッテナムの解説で扱っています。
シティ・リバプール・チェルシー・マンUとの関係
マンチェスター・シティとリバプールは近年の優勝争いの相手で、2025-26はシティが2位でした。
公的なサッカー統計サイトのRSSSFによると、2025-26の最終順位はアーセナルが勝点85で1位、マンチェスター・シティが78で2位、マンチェスター・ユナイテッドが71で3位、リバプールが60で5位です(RSSSF England 2025/26)。2024-25はリバプールが優勝し、アーセナルは2位でした(RSSSF England 2024/25)。
菅野さんがマンチェスター・ユナイテッドの翻訳をしていたころは、サー・アレックス・ファーガソン監督とベンゲル監督がまだ指揮をとっていた時代と重なります。当時のトップ4の中の2チームの直接対決は、時期を問わず優勝争いの中で毎シーズン盛り上がるビッグマッチの一つで、記事の言葉づかいは変わらなくても、記事の量や取り上げる内容は増えたそうです。
| 日付(現地) | 対戦 | 会場 |
|---|---|---|
| 2026年12月5日(土) | トッテナム対アーセナル | トッテナムの本拠地 |
| 2027年5月1日(土) | アーセナル対トッテナム | エミレーツ・スタジアム |
出典:Arsenal「Arsenal’s 2026/27 Premier League fixture list」(2026年10月29日確認。欧州の大会の日程や中継で変わる場合があります)
日本でアーセナルを見るには
日本では、プレミアリーグとFAカップはU-NEXT、CLはWOWOWで見られます(2026年10月時点)。
どちらも月額の有料サービスです。料金は公式ページの値で、変わる場合があります。配信先の比べ方は、プレミアリーグの配信先とカップ戦の見方で扱っています。
プレミアリーグとFAカップはU-NEXT
プレミアリーグとFAカップは、U-NEXTの「サッカーパック」(月額2,600円・税込)で配信されています。
U-NEXTの公式ページは、2026-27シーズンもサッカーパックでプレミアリーグを届けると書き、対象にFAカップとコミュニティ・シールドも挙げています(U-NEXT サッカーパック、2026年10月29日確認)。
チャンピオンズリーグはWOWOW
CLはWOWOWが独占で放送・配信していて、月額は2,530円(税込)です。
WOWOWの公式ページは、2030-31シーズンまでの5シーズン、CLを独占で生放送し全試合をライブ配信するとしています(WOWOW チャンピオンズリーグ、2026年10月29日確認)。
| 大会 | 日本での配信 | 料金(税込) |
|---|---|---|
| プレミアリーグ | U-NEXT サッカーパック | 月額2,600円 |
| FAカップ | U-NEXT サッカーパック | 同上 |
| UEFAチャンピオンズリーグ | WOWOW | 月額2,530円 |
出典:U-NEXT サッカーパック、WOWOW チャンピオンズリーグ(2026年10月29日確認。料金と対象は変わる場合があります)
入りやすい見方
最初は2000年代の黄金期のハイライトを見て、そのあと冨安の活躍を追うと入りやすい、というのが菅野さんのすすめです。
菅野さんは、日本のJリーグのクラブを率いた監督がヨーロッパで一時代を築いた歴史があるので、まずYouTubeなどにたくさんある2000年代のハイライトでその時代を振り返り、次に冨安が加入したあとの活躍を見ると、サッカーを見始めた人も追いかけやすくなると話します。試合を選ぶなら、ノースロンドン・ダービーのような注目のカードはもちろん、タレントが豊富で見ていて楽しい、美しいサッカーをするところに興味を持ってもらえれば、試合を見たい気持ちにつながっていくそうです。
よくある質問
配信の範囲と料金の条件、女子チーム、来日の記録、スタジアム、ユニフォームの買い方をまとめました。
Q. U-NEXTのサッカーパックで、アーセナルのチャンピオンズリーグの試合も見られますか?
A. 見られません。U-NEXTの公式ページに載っているサッカーパックの対象は、プレミアリーグ、FAカップ、コミュニティ・シールドなどで、チャンピオンズリーグは入っていません(U-NEXT サッカーパック、2026年10月29日確認)。チャンピオンズリーグはWOWOWが独占で配信しているので、リーグ戦とCLの両方を見るには2つの契約が要ります。
Q. サッカーパックは初めの月も2,600円かかりますか?
A. U-NEXTの公式ページによると、サッカーパックは月額2,600円(税込)ですが、U-NEXTの「月額プラン」と一緒に申し込むと、初めの月は1,400円になります(U-NEXT サッカーパック、2026年10月29日確認)。条件や料金は変わる場合があるので、申し込む前に公式ページで確かめます。
Q. アーセナルに女子チームはありますか?
A. あります。男子と同じく公式サイトで移籍が発表されていて、2026-27はバルセロナのオナ・バトリェら8人が女子チームに加わりました(Arsenal「Arsenal transfers: All the ins and outs in 2026/27」)。女子チームの移籍も、男子と同じ一覧ページで発表されています。
Q. アーセナルは日本に来て試合をしたことがありますか?
A. あります。2013年7月22日に名古屋で名古屋グランパスと親善試合をし、アーセナルの1軍が日本で試合をするのは1968年以来と報じられました(World Soccer Talk 2013年4月)。ベンゲル監督にとっては古巣での試合でした。
Q. ハイベリーとエミレーツ・スタジアムは同じ場所ですか?
A. 別の場所ですが、どちらも北ロンドンのイズリントン区にあります。アーセナルは1913年から2006年までハイベリーを本拠地にし、2006年に近くに新しく建てたエミレーツ・スタジアムへ移りました(Arsenal「Emirates at 20」)。
Q. アーセナルのユニフォームはどこで買えますか?
A. アーセナルの公式オンラインストアと、メーカーのアディダスで扱っています。2026-27はホームが赤い身頃に白い袖、アウェイがネイビーと黄色、サードが黄色です。転売サイトや非公式の店の商品は、本物かどうかを確かめにくいので注意が必要です。
参考情報
この記事のクラブの歴史・タイトル・選手・日程はアーセナルの公式サイト、欧州の大会はUEFA、日本での配信はU-NEXTとWOWOWの公式ページで確かめました(2026年10月29日)。自分でもサッカーを始めたい人は、全国のサッカースクールの探し方も参考にしてください。
- How were Arsenal FC formed?|Arsenal
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